Q.

制作委託契約が中途で終了した場合における民法上の委託料の取扱いは、どのようになるのですか?

 

 

A.

制作委託契約が中途で終了した場合における民法上の委託料の取扱いについては、制作委託契約の法的性質の如何により、次のような形で処理されます。

 

【請負型】

(委託者に帰責事由があることにより制作委託契約が終了した場合)

⇒受託者は、委託者に対し、委託料の全額の支払いを請求することができる。

(上記以外の原因で制作委託契約が終了した場合)

⇒受託者は、委託者に対し、既履行部分のうち可分な給付によって委託者が受ける利益の割合に応じた委託料の支払いを請求することができる。

 

 

【準委任型(役務提供型)】

(委託者に帰責事由があることにより制作委託契約が終了した場合)

⇒受託者は、委託者に対し、委託料の全額の支払いを請求することができる。

(上記以外の原因で制作委託契約が終了した場合)

⇒受託者は、委託者に対し、既履行部分の割合に応じた委託料の支払いを請求することができる。

 

 

【準委任型(成果報酬型)】

(委託者に帰責事由があることにより制作委託契約が終了した場合)

⇒受託者は、委託者に対し、委託料の全額の支払いを請求することができる。

(上記以外の原因で制作委託契約が終了した場合)

⇒受託者は、委託者に対し、既履行部分のうち可分な給付によって委託者が受ける利益の割合に応じた委託料の支払いを請求することができる。